新約聖書外典読了
最近、「新約聖書外典」を読み終わりました。
長い間かかってしまいましたが、分かったことはだいたい以下の通りです。
まず、全体として、次のようなものでした。
- 新約聖書外典の全文は、基本的に偽書だとされている。
- 概ね2世紀頃に書かれたもの。
- 内容的には物語が多く、あまり深みはない(幼稚でさえある)。
- 民衆に親しまれ、芸術分野などで参考にされるなどした。
- グノーシス派(本来の自己の認識に重きを置く思想)の影響が色濃い。
個人的には、中には本編と変わらない面白さの箇所もあるように感じました。
- 「パウロの黙示録」は、パウロが天使に連れられて、死後の世界や天国、地獄を
巡り行くストーリーですが、ダンテの神曲のような趣でなかなか良かったです。
- インドへと宣教に旅立つ使徒トマスの物語も、なかなか読み応えがありました。
ただ、偽書なので、信仰的に得たものは何もないとしか言えませんでした。
そういうものだと分かったことが、唯一の収穫でした。
次は、同じシリーズの「使徒教父文書」を読みたいと思います。
こちらは、確かちゃんとした文書、かつ、正典と同時期くらいに書かれたもので、
初期カトリシズム成立までの間の重要な文書だそうです。
ゆっくり楽しんで読んでいきたいと思います。
カトリックと言えば。
教皇もお亡くなりになり、新たな教皇に誰がなるかで盛り上がったりしていますが。
個人的には、保守的な人物になって欲しいと思います。
時代の影響でフラフラするのは、できれば避けて頂けたらうれしいです。
(つづく)